一昨日の夜、ダンナさんと「妖怪人間ベム」のビデオを見ました。
最近のものではなく、放送開始当時のもの。
1968年から始まったから、私もダンナさんも5歳だったわけね。
子供の頃はものすごく怖くて、一人で寝るのも怖くて…
手で顔を覆いながら、でも見たくて、指の隙間から……
大人になった今、あの頃ほどの恐怖は、やはりないわ…
先日、アニマックスで放送していたのを見て、
「何で当時のものを再放送しないんだろう…」と思ったけれど、
きっとたくさんある理由の一つがわかりました。
放送できないんだわさ、これが。
放送禁止用語が……いっぱい出てくる。
以前、堺正章さんの「西遊記」が放送されていたけれど、その際も、
台詞の一部が空白になるんですね。
おそらくその箇所も、放送禁止用語なのでしょう。
差別的な意味合いを含んだものや猥褻な言葉などなど。
放送禁止歌なるものもありますね。
その中には「ナゼこれがいけないんだぁ?」と思う名曲もある…
例えば……美輪明宏さんの「ヨイトマケの歌」。
NHKでこれを聴いた時、感動して泣いたわ…
現在はOKらしいけれど、少し前まではNGだったらしい。
舞台の世界はそれほど厳しくない。
ここ最近は知らないけれど、私が出演した頃の「レ・ミゼラブル」の
テナルディアの妻の歌なんて、ぎょえっ!なくらい、露骨に卑猥な歌詞。
(岩谷時子先生・訳詩!)
「子役も出ているのにいいんかい?」と思ったりもしたけれど、
決して不快にはならない。
作品上、やっぱり必要なわけ。
宝塚歌劇においてはすみれコードなるものがありますが、
昭和の「ノバ・ボサ・ノバ」をご存知の方ならおわかりでしょう。
平成版では、歌詞のほんの一部が変えられていました。
別にさ…誰かを何かを差別しているわけでもないのに…
あれだけ大勢のファンが見たいと言っている昭和の「ノバ・ボサ・ノバ」。
当時テレビ放送もされているし、それを録画したテープを持っているファンもいるのに、
今もまだ放送されないのは、この辺りにわけがあるのかなぁ…
そうそう。
つい先日、蘇民祭というお祭りのポスターの男性のヒゲと胸毛が
「女性に不快感を与える」「セクハラにつながる」という理由で
駅で張れないという事態になりましたよね。
この男性に対して失礼だわさ。
メディアにしろ舞台にしろ歌にしろ写真にしろ文章にしろ、
ちょっと過剰過ぎるというのが私の本音。
これじゃ、真実も想像力も創造性も失い、
文化も芸術もあったもんじゃない。
ココのガイドに対しても、使用してはいけない文字というのがあります。
差別用語はもちろん、「昔はこう呼んだけど、今はこう!」といった数々。
その中には、宝塚にはよく登場するある民族の呼び方も。
ここでは書けないけれど……ヒントは……
「激情」「二人だけの戦場」「追憶のバルセロナ」「炎にくちづけを」etc。
踊りが上手く情熱的で魅力的な人物として登場する“○○○ー”。
All About内では“○○○ー”は“ロマ”と書かなければいけないのです。
(数年前、このタワゴトでな~んも考えず“○○○ー”と書き、削除させられたわさ…)
でもさぁ……
宝塚では、歌詞にも台詞にもあらすじにも“○○○ー”となっているわけで、
それを“ロマ”と書いたならウソになっちゃうじゃない?
なので、この言葉に関しては、
「そう表現する必要がある場合のみOK」というお許しをいただきました。
そう言えば……
私の退団公演のショー「ザ・ゲーム」のある場面の役名は、
“○○○ーの歌手”だったっけ。
と……
「妖怪人間ベム」から、随分話が飛んでしまったわ…
ごめんなさいね。